アメリカでのホームステイって憧れます。
どこで英語を学んだか、と聞かれて、「アメリカ」と答えるのは、世界でも一種のステータスになります。
私は今までカナダ、オーストラリア、アメリカの3カ国でホームステイしたことがありますが、一番おすすめするのはアメリカです。
アメリカにホームステイしたのは、大学3年生の時の4ヶ月。
今回は、自分の経験から、私がホームステイにアメリカをおすすめする3つの理由をご紹介します。
ちなみに、私が行ったのはアメリカ東海岸のボストン。
アメリカは広く、地域によってかなり環境に違いがあるので、今回の記事は、アメリカ東海岸のホームステイについて書いています。
ホームステイにアメリカをおすすめする理由1.英語を話しやすい環境だから
なんだかんだ言っても、アメリカは今の世界の中心。
世界の中心であるアメリカには、世界中から多国籍の留学生が集まります。
日本から遠い東海岸のボストンには、アジア以外に、ヨーロッパからの留学生も多く来ていました。
例えば、私が通っていた語学学校のクラスの国籍は、日本・韓国・台湾・香港・ロシア・モンゴル・トルコ・イタリア・ドイツ・ポルトガル・スイスなどなど。
多国籍の留学生が多いと何がいいか?というと、英語を話す環境になりやすいのです。
語学学校では、残念ながら、どの国の人も同じ国同士で固まります。
ここで、そもそも語学学校が日本人や韓国人ばかりなどだと、なかなかお互い交流ができず、日本語ばかり話してしまいかねません。
でも、多国籍の留学生がいるボストンでは、違う国の留学生とも交流しやすかった。
日本人といても、グループに1人外国人がいるだけで、会話は英語になります。
また、いろんな国の留学生がいるということは、ホームステイ先にルームメイトがいる場合も、外国人である確率が高いですよね。
ルームメイトが外国人だと、英語で話す時間が圧倒的に増えます。
私のルームメイトも韓国・台湾・アルゼンチンで、語学学校よりホームステイ先で英語力がつきました。
これが、同じアメリカでもカリフォルニアなどの西海岸だと、アジアに近い分、日本・中国・韓国の留学生の割合が高くなるようです。
東海岸の他の都市では、ニューヨーク・ワシントン・フィラデルフィアなどがあります。
ちなみに私がボストンを選んだのは、東海岸で日本人が少ない、というのと、ハーバードやマサチューセッツ工科大学といった有名大学があるので、他のアメリカの都市より治安が悪くないと考えたからです。
ホームステイにアメリカをおすすめする理由2.英語以外に学べることがあるから
ホームステイで得られることは、英語はもちろん、リアルな外国を体験するからこそ、学べること・感じられることもあります。
日本にいても、アメリカのニュースはよく聞きますよね。そんな結びつきの強いアメリカだからこそ、現地に行くと人それぞれいろんなことを感じられます。
例えば、私がアメリカに行った頃は、アメリカが始めたイラク戦争が世界のニュースでした。
出発前の日本では、自衛隊をイラクに派遣するかどうか、連日ニュースで大きく取り上げていましたが、アメリカに着いてみると、日本の自衛隊がどうこうなんて一切ニュースになっていませんでした。
日本はアメリカを大きく意識しているけれど、アメリカにとっては日本なんてちっぽけな存在なんだなと感じました。
一方で、街の大きな看板には「TOYOTA」「TOCHIBA」などが堂々と掲げられており、テレビやビデオデッキなど家庭の電化製品は「TOSHIBA」「SONY」などの日本製が生活に溶け込んでいました。
私はこういうところで日本の弱さとすごさと感じ、帰国後の進路選択に大きく影響しました。
もっと身近なところでは、バスから降りる時、バスの運転手さんに全員「Thank you」と自然に言っていたり、
バスに遅れそうで走っていたら、降りてきたおばさんが大声で「待ってあげて!」とバスの運転手さんに言ってくれたり。
アメリカって日本より温かいところもあるなぁ~と思いました。
ホームステイにアメリカをおすすめする理由3.留学生にも参加できるボランティアが盛んだから
英語力を伸ばすためにも、現地の生活を学ぶためにも、滞在中は現地の人と交流するのが一番!
なのですが、語学学校に通いながらホームステイをしているだけだと、ホストファミリー以外の現地の人と交流する機会はなかなかありません。
そこで、私が見つけたのはボランティアです。
観光ビザや学生ビザでは、お金をもらって働くことはできませんが、ボランティアだったら外国人でも、留学生でもできます。
そしてアメリカには、そんなボランティアを募集するチラシがあちこちにあります。
ボストンには、ボランティア仲介の会社のようなところもあり、私も応募しました。
私が実際にボランティアに参加したのは、次の3つ。
■地元オーケストラのコンサート会場内案内
地元のオーケストラのコンサート会場で、座席を探しているお客さんに席の場所を教えてあげるボランティア。
ハウスメイトの大学生が、大学で配られていたチラシを持ってきてくれて、そのハウスメイトと一緒に電話で申し込みました。
特に面接などもなく、「当日15時にコンサート会場に来てね。服装は白い服と黒いズボン。」だけの指示。
当日は困っていそうな人がいたら、持っているチケットを見せてもらって、「あちらですよ」と教えるだけなので、英語に自信がなくてもできました。
コンサートの後で、お客さんとオーケストラの懇親会のような場があり、フルーツにサイダーを注いだ「フルーツサイダー」を作って振る舞うボランティアもしました。
申し込みの電話でなんて言おう、と考えたり、当日の仕事内容の説明を必死で聞くので、かなり英語の勉強になります。
同じボランティアに参加していた香港からの留学生もいました。
現地の住民たちのほんわかした雰囲気も感じられて、楽しかったです。
■目が不自由な老人の家での書類整理
これは、ボランティア仲介の会社から紹介された内容。
その会社へ面接を受けに行って、結果的に不合格(連絡が来なかった)になったので、仕事はできなかったのですが。
でも、アメリカの会社へ1人で面接を受けに行くにあたり、アメリカ式の履歴書も作り、アメリカでは何分前に行くのが常識なのか調べたりしたことが、後のボランティアの申込みに役立ちました。
面接場所はその会社のオフィスだったので、普通のアメリカ人がどんなところで仕事しているのか見えたのは貴重な経験でした。
ちなみに、私は面接に行くまでに道に迷い、別の会社のオフィスに入って、座っている人に話しかけて道を教えてもらう、なんて迷惑な経験もしました。
■地元テレビ局でのカメラマン
これは、語学学校でインターンとして紹介された仕事なのですが、お金は発生せず、実際にはボランティア。
でも履歴書を作り、面接も受けました。
内容は、その地域だけの小さなテレビ局のディレクターのお手伝いなのですが、これがものすごく面白かった!
小さなテレビ局なので、カメラマンやテロップの操作、セットの制作など、何でも手伝わせてくれました。
よっぽど人手が足りなかったんでしょうか、区長のインタビューにカメラマンとしてついていったこともあります。
一番緊張したのは、生放送のカメラマン。
ヘッドホンをつけて、ディレクターの指示(右に動け、ズームしろなど)を聞いて操作するのですが、聞き取りにめちゃくちゃ集中しました。
受験のリスニングより集中したかも。。
週3日くらい通っていたので、他のディレクターの番組のお手伝いも頼まれ、地域の一員に混ぜてもらったような気にもなれました。
休憩中、アメリカ人のボランティアが雑談しているのが聞き取れないのだけど、そういうのが英語の勉強にはなるんですよね。
私の英語力は、このボランティアでも相当鍛えられました。
本当にこのテレビ局のボランティアはやってよかったです。
ただ、ボランティアといっても、ハウスメイトの韓国人は、旅行会社でのボランティアに申し込んだら「ひたすら外でビラ配りをさせられただけだった」と言っていたので、やってみたら想像と違うことはあるかもしれません。
それでも、ボランティアは留学生の外国人が現地の生活に入る窓口になります。
もし、せっかくホームステイに行くからには、現地の人と交流したい!と思うなら、ボランティアが盛んなアメリカはおすすめです。
おわりに
私はこのアメリカのホームステイのおかげで、英語力がかなり伸びました。
英語力だけではなく、ボランティアをすることで、外国でも誰かの役に立てた、という経験もでき、「アメリカで生活できた」というのが自分の自信にもなりました。
帰ってきた後、大学の先生にも「なんだか視線が定まったな」と言われました。
英語環境以外にも、想像以上に学べることがあるアメリカ。
ぜひ楽しんで、いろんなことを吸収してきてください。