ホームステイ先の子供の有無はどちらがいい?会話や遊びがまったく変わる


ホームステイ先に子供がいる、いない、どちらがいいのでしょうか?

しばらくは生活寝食をともにするホームステイ先、選べるなら、自分が快適に過ごせる方がいいですよね。

私はカナダのモントリオールで3週間、3歳と5歳の子供がいるホストファミリーに
お世話になりました。

子どもがいるホストファミリーを希望したわけではなく、事前に送られてきた
ホストファミリーの紹介文に「2人の子供がいる」と書かれていて知りました。

子供がいる家庭でのホームステイはどんな感じ?よかったこと、困ったことなどをご紹介します。

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ホームステイでは子供の有無でまったく違う経験となる

私がカナダでお世話になったホストファミリーは4人家族+猫2匹。

今まで何人もホストスチューデントを受け入れてきた家庭でした。
どんな家族だったかというと、

・ホストファザー
日本でいうまさにA型の几帳面なキレイ好き。いつも床にモップをかけてました。
質問すれば、家の値段とかまで(2千万円だったらしい)話してくれる気のいいおじさん。
穏やかで優しいけど、マザーが強くて、明らかに尻にひかれてるファザー(笑)
平日も子供の習い事に一緒に行ったり、今の日本でいうイクメン。

・ホストマザー
家の中心になっていた、明るくて包容力のあるママ。
遠慮する私にいつも「Don’t be shy!」と言って、気遣ってくれました。
フルタイムの共働きなのに、ちっとも忙しい様子を見せず、子どもが悪いことをすればがっつり叱って、普段は愛情たっぷりで、カッコいいママ。

・ジェニファー(5歳の女の子)
金髪のかわいい女の子。さすがホストファミリー歴が長いだけあって、違和感なく、すぐ懐いてくれました。
普段は幼稚園に行っていて、帰宅後に一緒にボードゲームをしたり、おんぶしてあげたりして遊びました。

・ジェイソン(3歳の男の子)
モデルみたいなクリクリ目のかわいい、やんちゃな男の子。
つたない英語が私にはちょうど分かりやすくて、何とか2人で会話が成り立った。
幼稚園(日本でいう保育園かな)に毎日通ってました。

私がステイしている間もホストファミリーは、普段どおりの生活で、そこに私が加わっただけ。

干渉もなく、非常に快適な家庭でした。

結論から言って、私の場合は小さい子供がいる家庭でとても良かったです。

一日の流れはこんな感じ。

・朝8時、ホストファミリー全員で車で出発。
私が寝ている間に、全員出発していることも多かった。
朝食は「自由に食べてね」と言われていたシリアルと牛乳。
それでも他人の家の棚や冷蔵庫から、勝手に出してきて食べるのは誰もいなくてもどこか緊張。

・9時、私は1人で鍵をかけて語学学校へ。
滞在中は合いカギで戸締り。
歩いて5分のバス停から、地下鉄の駅まで行き、地下鉄を乗り換えて語学学校へ。
モントリオールは地下鉄のアナウンスがフランス語で聞き取りにくいうえに、駅名の表示が小さいので、何駅も前から「あと3駅」「あと2駅」と数えてました。

・日中、子供たちは保育園、両親は仕事。

・16時、私は語学学校から1人で帰宅。
語学学校の授業は午前中のみで、午後は完全に自由。
自由参加の遠足に参加して、スケート場やオールドタウンに行ったり、友達とランチしたり、映画を見たり、ショッピングセンターに寄ったり。

・17時、ホストファミリーが全員で帰宅。
だいたい私が先に家に帰って、自分の部屋でくつろいでいるところに、仕事を終え、子供たちを幼稚園に迎えに行ったホストファミリーが全員で車に乗って帰ってきました。
マザーがご飯を作ってくれる間、私は子供たちとボードゲームしたり、ブロックしたり、家の中を探検したり。ファザーは掃除。

「今日は何したの?」と質問すると、3歳のジェイソンがいつも「I played.」(遊んだよ)と言うのが可愛かった。
ジェニファー(5歳)は長文で話してくれるんですが、なかなか聞き取れなくて申し訳なかった。

・19時みんなで夕ごはん
1日の中で唯一全員が揃って、5人でテーブルを囲んで夕ごはん。
メニューは、マッシュポテトにミートソース、グラタンなどザ・洋食メニューが多かった。
さすがに共働きなので、冷凍とか作り置きだったけど、美味しかった。

「カナダの名物って何?」と聞いた翌日には、「これがカナダ名物のプティン(Poutine)だよ」と作ってくれました。

大皿から各自のお皿に取るスタイルの時は「Don’t be shy!」(遠慮しないで)といつも言われてました。
外国で「遠慮が美徳」は通用しないって分かってはいるんですけど、どうしても、お代わりってしづらいんですよね。

・21時、子供が寝て、大人の時間。
私だけが夜にシャワーを浴びていた(ホストファミリーは朝)ので、その間にみんな寝てしまうことも多かったけど、たまにファザー&マザーがリビングに残ってると大人だけの時間。

「漢字で名前を書いてほしい」と言われて考えてあげたり、「なんで夜シャワー浴びるの?」とか「なんで洗濯毎日するの?」(彼らは週末のみ)とか聞かれたり。
この時間の会話は英語力が磨かれます。

・22時、就寝。
ホストファミリーが朝早いので、就寝も早め。
私も自分の部屋に行って、日記を書いたりして、そのまま寝ちゃってました。

【よかったこと】ホームステイに子供がいると会話がとぎれない

話題に困らない

大人だけの家庭で、話題が続かないと居心地が悪いですよね。

以前、初めてホームステイに行ったオーストラリアで、1日だけ子供が外出して、ホストファザー、マザー、私の3人だけで夕ごはんを食べたことがありましたが、会話がなくて居心地が悪かったです。

そもそも最初から「いただきます」を言う習慣もないので、なんとなく食べ始め。

「It’s good」(美味しいね)と言うと笑顔で返してくれたものの、その後、全然言葉が続きません。

メニューを話題にしようも、冷凍食品のラザニア(2回目)だし。

もう「美味しい」は言っちゃったしなー、
いつもこれ食べてるの?‥は失礼な気がするし。
今日何してたの?‥って、そりゃ仕事だよね。
あーーせっかくホームステイに来ているのに、何か話さないと。。

1人で気持ちだけ焦って、でも言葉にならないんですよね。

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ファザーもマザーも話しかけてくれる感じでもなく、

しまいには、私が何も話す気が無いと判断したのか、マザーとファザーが誰かの話をし始めました。

内容どころか、何言ってるか分かりませんからー!

私はここにいていいのかと居心地は悪いし、話しかければいいのに、勇気のない自分
私は一体何しにここに来たんだと、自分が嫌になりました。

でもこれが、子供(特に小さい子)がいると、ネタを探す必要すらありません

ジェニファー(5歳)は、「今日はスノーマンのお絵描きしたんだけど忘れてきた」などと幼稚園の出来事をマザーに報告したり、「明日アイスホッケー練習行くから、見に来てね」と言ってくれたり。

ジェイソン(3歳)は、ごはん中に猫にいたずらしてめっちゃ怒られたり、口を真っ赤にしてスパゲティを食べていたり。

自分がネタを考えるヒマもなく、笑えて楽しく時間が過ぎて、かつ英語の勉強にもなるのは、子どもがいるおかげ。

逆に、子供が寝た後、大人だけの時間の方が、「何か話さなくちゃ~」とそわそわしました。

語学学校にいた日本人の中には、ホストファミリーは女性1人暮らし(40代)という家庭もあり、「いい人なんだけど、ごはんから寝るまでの会話が続かない。寝室に行くタイミングに困る。」と言ってました。

他にも、ホームステイ先にトルコ人とイタリア人の留学生がいた人は
「毎晩飲んでパーティーしてて、さすがに疲れた」と言っていました。

子どもがいる家は、そういう心配もないですよね。
むしろ日本より早寝早起きの健全な生活を送ることができました。

意外と英語の勉強になる

子どもの使う英語は、つたなくて聞き取りが難しいこともありますが、

カンタンな単語なので、「こういうときはこう言ういうのか!」と勉強になることが多数。

例えば、ゲームで「惜しい!」というときは「almost!」。
ブランコを「もっと漕いで!」は「bigger one!」

それと「r」と「L」の発音。
ゲームで自分のコマを決めるときに、3歳の子にredの発音を直されました^^;

英語の絵本も、身近な単語が学べます。

子育て事情から文化を学べる

子どものしつけをするホストペアレンツの姿や、子どもの保育園や学校の様子を聞くと、日本と違う文化が透けてみえます

例えば、3歳の子にも自分の部屋が与えられている(そこで1人で寝ている)とか、

叱るときははっきり伝えて(自分の部屋に1人で行かせたりもしてた)、
反省したらハグしてキスして、オーバーなくらいの愛情表現してあげるとか、

英語とフランス語が公用語のモントリオールだったので、
保育園は、月・水曜は英語、火・木・金曜はフランス語だとか。

こうやって、カナダ人(モントリオール人)はできあがるのか~と、大人だけの家庭からは分からない姿が見えました。

共働きを当たり前に成立させている生活も、今の日本から思えばすごい。

子育て真っただ中のホストファミリーの生活を体験させてもらったことは、自分も子供を持つようになった今、余計に感じるところがあります。

単に英語力が伸びた、という以上に、1人の親として、今になっても学べるところが大きいです。

とにかくかわいかった!

子どもって、日本人とか外国人という分け隔てが一切なく、すぐ懐いてきて、単純にとても可愛いかったです。

日本では、子供とは縁のない生活を送っていたので、子供への苦手意識すらあったのですが、ホームステイのおかげで子供への先入観が取り払われました

泡だらけのお風呂で遊んでいる姿や、猫と話している姿など、日常生活がとにかく可愛かった。

数年後に再訪したのですが、男前になった姿を見て驚いたり、今でも、何歳になったかな~と思い浮かべたりできるのも、ホームステイ先に子供がいたおかげです。

【困ったこと】ホームステイで子供との遊びがうざいときも?

子供と遊ぶのは必須

これから出かけるところ、という時でも、こちらの都合に関係なく、おかまいなしに遊びに誘われます。

私はある休日、友達と待ち合わせの時間まで遊んであげようと思ったら、はしゃいではしゃいで、出かける前にすごく汗をかきました。

外は気温がマイナスの、真冬のモントリオール。
普段は帽子・ブーツ・ダウンがないと凍えるのですが、この時ばかりは、暑くてダウンも着ないで外に出ました。

そして、1分で汗が冷えて、凍えました(苦笑)

留学生はベビーシッターではないので、ホームステイ先に子どもがいるからといって必ず遊ばなければならないわけではありません。

ホストファミリー側も「一緒に遊んでくれたらラッキー」くらいには思っているでしょう。

でも、帰国前にホストファミリーに「なぜホストファミリーをしているの?」と聞いたところ、「子どもたちの勉強になるから」と言っていました。

子どもがいるのに、関わりを無視するのはやっぱりお互い良くないですよね。

理由があって、どうしても子どもが苦手な人、滞在中に一人の時間がたくさんほしい人は、事前に旅行会社に「子どもはいない家庭で」と伝えておきましょう。

ただ、私のように子供と遊んだ経験が少なくて、苦手だと思っているだけの場合は、新鮮な経験になるので、逆におすすめです。

また、私は今まで3回ホームステイをしましたが、このカナダでのホームステイだけではホームシックになりませんでした。

おそらく、家に子供がいたおかげで、家に帰った後も1人っきりになる時間がなかったからです。

ホームシックって、だいたい1人でゆっくりした瞬間になったりするので、そんな暇を与えてくれないのは、小さい子供がいる家庭ならではです。

カメラを使われた

当時はデジカメではなく、フィルムカメラでした(古いな。。)。

ぱしゃぱしゃ撮るのが楽しかったみたいで、止めても止めても遊んでました。

小さな子どもがいる場合、使われたくないものには注意が必要です。

でも、私の場合は困ったことといってもこのくらい。

最終日はちょうど子どもの誕生日パーティーで、おもちゃのブレスレットをプレゼントにあげたら喜んでくれました。

さいごに

子どもと遊ぶには体力がいる場面もあります(おうまさんは世界共通)。

でも、ホストマザーのママ友の家に行ったり、
子どものアイスホッケーの習い事についていかせてもらったり、
子どもがいたおかげで、垣間見えた世界がたくさんありました。

子どもがいる家庭には、ただ英語を学ぶだけでなく、その国の文化を学べる要素がたくさん転がっていました

子どもがいる家庭でホームステイさせてくれる家って多くないと思うので(私のステイ先も、小学生になったら受入れを辞めると言ってました)、もし子供のいるホストファミリーに当たったら、ラッキーと思って楽しんでください。

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